役立つカビと害になるカビ
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みなさんお正月はどうお過ごしでしたでしょうか。コタツでみかんやお餅を食べたりした方も多いと思います。 ところで、置いていたみかんやお餅を食べようとしたら青色や緑色のカビが生えていた経験はありませんか? カビは、食べ物の種類によって生えやすさが変わります。 そこで、カビの種類について少しお話したいと思います。 |
まず、カビとは細菌(バクテリア)やウイルスと同じく微生物の仲間であり,微生物学的には「真菌類」と呼ばれています。私達の食文化とカビは深く関わっており、酒、みそ、しょう油、チーズなどの製造にカビが利用されています。
一方,衣食住におけるカビの発生は、不潔さや食品の変質、真菌中毒症、アレルギー症、感染症などを引き起こし社会生活に多大な悪影響を及ぼしています。
同じ名前のカビでもたくさんの種類があり、役に立つカビと害になるカビがあります。
役に立つカビ
コウジカビ(アスペルギルス Aspergillus)
清酒、焼酎、みそ、しょう油、カツオブシなどの製造に使われています。
アオカビ(ペニシリウム Penicillium)
チーズ(ブルーチーズやカマンベールチーズなど)の製造に使われています。
また、抗生物質である「ペニシリン」の生産に役立っています。
酵母
「真菌類」の中でも通常の形態が単細胞であるものを「酵母」と言います。
パン、ビール、ワイン、清酒などの製造に使われています。
害になるカビ
食品に見られるカビ
「子のう菌類」のユーロチウム(Eurotium)、「不完全菌類」のアスペルギルス(Aspergillusいわゆるコウジカビ)・ペニシリウム(Penicilliumいわゆるアオカビ)・フザリウム(Fusariumいわゆるアカカビ)・クラドスポリウム(Cladosporiumいわゆるクロカビ)、「接合菌類」のムコール(Mucorいわゆるケカビ)など、食品にはさまざまなカビが発生します。
また、カビは病原真菌として人に真菌症という感染症を発症させるほか、カビの中にはカビ毒(マイコトキシン)と呼ばれる毒素を作るものがいて、それにより食中毒や癌を発症する事もあります。
カビ毒の中には次のようなものがあります。
アフラトキシン
アスペルギルス(Aspergillus)の仲間の一部が作るカビ毒で、発ガン物質です。国外から輸入されたピーナッツやピスタチオナッツなどの一部が汚染されることがあります。
トリコテセン系マイコトキシン(デオキシニバレノール、ニバレノールなど)
フザリウム(Fusarium)の仲間の一部が作るカビ毒で、悪心・嘔吐・下痢・腹痛・造血機能障害などを引き起こします。麦やトウモロコシが汚染されることがあります。
オクラトキシンA
アスペルギルス(Aspergillus)やペニシリウム(Penicillium)の仲間の一部が作るカビ毒で、腎臓や肝臓に毒性があります。穀類や豆類が汚染されていることがあります。
カビ毒は加熱調理で分解されません。そして、一般にカビは細菌と異なり低温、高浸透圧、酸性などの条件下でも生育し、胞子を空気中に飛散して増殖します。
カビの生えた部分を取り除いても食品全体が汚染されている可能性は高いので、カビの生えてしまった食品は食べないようにしましょう。





