賞味期限・消費期限の設定 | 食品理化学検査 | 食品検査 | 株式会社 東邦微生物病研究所

賞味期限・消費期限の設定

食品の賞味期限、消費期限の設定は、食品製造・販売事業者が科学的・合理的な根拠に基づいて適正に設定することが求められています。
適正な期限表示の設定について、弊社専門スタッフが最適な試験プランをご提案し的確なアドバイスをいたします。

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食品期限表示の設定のためのガイドライン
(平成17年2月25日 食安基発第0225001号)

食品期限表示の設定において、食品の多様な特性を配慮した上でその安全性や品質等を評価するための客観的な項目(指標)に基づき、期限を設定する必要があります。

客観的な項目(指標)とは、理化学試験、微生物試験等において、数値化することが可能な項目(指標)です。官能検査においても、的確な手法によって数値化した場合は、客観的な項目とすることができます。

食品の特性に応じ、設定された期限に対して、1未満の安全係数を乗算して、客観的な項目指標において得られた期限よりも短い期間を設定することが基本となります。

賞味期限・消費期限設定のための検査のご案内

まずは、お問い合わせ入力フォーム、電子メール、電話にてお問い合わせください。
食品の特性(種別、使用原材料、製造工程、販売形態、パッケージなど)、法的基準・業界基準を考慮した試験計画案(検査項目、保存期間、保存温度、検体数など)について、詳細な打ち合わせをさせていただきます。

 

種別

消 費 期 限

賞 味 期 限

定義

 

 

定められた方法により保存した場合、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日をいう。

定められた方法により保存した場合、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいう。ただし、当該期限を超えた場合でも、これらの品質が保持されていることがあるものとする。

製造日を含めておおむね5日以内で品質が急速に劣化する食品等に表示する。

「消費期限」に比べ、品質が比較的劣化しにくい食品等に表示する。

「年月日」で表示。(弁当、惣菜は年月日に加えて時間まで表示することが望ましい)

3ケ月を超えるものについては「年月」で、それ以外のものは「年月日」で表示。

食品

弁当、サンドイッチ、惣菜、生菓子類、食肉、生麺類、生カキ 等

スナック菓子、牛乳、乳製品、冷凍食品、ハム、即席めん類、清涼飲料水 等

 

試験条件の設定について

保存温度の設定

保存温度は、流通温度・販売温度がベースとなります。下記の温度から選択してください。

 

-18℃ ・ 0℃ ・ 4℃ ・ 10℃ ・ 20℃ ・ 25℃ ・ 30℃ ・ 35℃

(上記以外の温度帯をご希望の場合はご相談ください。)

 

選択の目安

 

冷凍保存 -18℃
冷蔵保存 0℃、4℃、10℃
室温保存

25℃(春、秋、冬)、35℃(夏)

 

対象製品(食品)を通常保存する際の温度帯で保存します。

搬送中に温度の変化する可能性がある場合、より厳しい条件(菌がより発育しやすい温度帯)での検査を推奨いたします。

 

検査日の設定

実施期間は、想定又は設定したい期限の1.5 倍程度の期間とし、所定間隔で検査を行ないます。

・製造直後

・賞味(消費)期限設定予定日

・賞味(消費)期限の1.3~1.5倍の保存日

経時変化を確認する場合は、上記時点以外にも検査のポイントを追加してください。

検査項目は、通常、全検査期間において同一検査項目を繰り返し検査します。

 

参考事例

洋菓子(消費期限を2日後に設定)

検査日 ① 製造直後 ② 2日後(48時間後) ③ 3日後(72時間後)
保存温度  10℃
検査項目 一般生菌数、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、カビ数、酸価、過酸化物価

 

日曜、祝日は、休業のため検査を実施しておりません。

そのため、検査日が日曜、祝日にあたる場合は、検査日をシフトさせていただく場合がありますので、予めご了承ください。

 

検体量

検体数は、検査を実施する保存回数分が必要です。

検体量は、検査1回あたり100g以上をご準備ください。

微生物検査

各食品の特性を十分に考慮して、検査項目対象を選択します。

試験項目は、最も品質劣化の指標となる一般細菌数、大腸菌群又は大腸菌、黄色ブドウ球菌のセットを基本とし、食品の特性に合わせて他の項目も追加します。

腸炎ビブリオ菌、サルモネラ、O-157 などの食中毒菌の有無を確認する場合は一回目の検査のみ実施します。

 

対象食品 検査項目 検査の目的
食品全般 一般生菌 微生物汚染の程度を示す最も一般的な指標菌
大腸菌群 食品の品質を評価する環境衛生的な衛生指標菌
食肉・魚介類 大腸菌(E.coli) 糞便汚染を示す環境全般の安全性を確認できる汚染指標菌
発酵食品 酵母数 発酵食品の評価、食品や製造環境の汚染指標
菓子・ナッツ カビ数 食品や製造環境の汚染指標菌
乳製品 乳酸菌 乳酸菌製品の評価、食品の腐敗・変敗の指標
冷凍食品・牛乳 低温細菌数 低温保存食品の評価
レトルト食品

クロストリジウム

衛生指標菌であるクロストリジウム包装食品の汚染指標

好気性芽胞菌

好気性芽胞菌は加熱食品の腐敗・汚染指標

 理化学検査

食品特性に基づき、下記の検査項目から選択します。

水分活性(Aw) 微生物が増殖時に利用できる食品中の水の割合を表す指標です。微生物の繁殖のしやすさの目安となります。
水分 自由水の含水率を測定します。食感に関係する指標です。
pH 腐敗により生成するアンモニアや酸によってアルカリ性・酸性に変化し、品質劣化の指標となります。
酸価(AV) 油脂中の遊離脂肪酸に基づく変質を示す指標であり、劣化により値は上昇します。
過酸化物価(POV) 油脂の酸化による劣化の程度を表す指標です。
揮発性塩基性窒素(VBN) 魚介類、畜肉などは、鮮度の低下により、アンモニアやアミン類などの揮発性塩基性窒素を生成するため、鮮度判定の指標となります。
酸度 酸味を示す指標であり、品質劣化の指標となります。
沈殿、混濁物 食品衛生法規格基準の成分規格にある「沈殿、混濁物」の基準は、賞味期限設定の目安となります。

官能検査

官能検査によって商品価値としての限界を判定します。
色、味、匂い、食感などについて、複数パネラーが対照品と比較して客観的評価します。
業界のガイドラインなどが示されている場合は、ガイドラインに沿った方法で実施します。

報告

賞味期限・消費期限の設定は、微生物検査、理化学検査、官能試験の結果を総合的に判断して設定することが必要です。
弊社では、検査結果のご報告だけでなく、期限設定に有効なアドバイスを専門スタッフがさせていただきます。