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“尿素”って、何?

 

化粧水やクリームなどの化粧品によく使われている「尿素」。

なんとなく“肌を乾燥から守ってくれる”イメージは皆さんの中にもあると思いますが、そもそも尿素とはナニモノで、なぜ肌に良いのでしょうか?

 

尿素

 「尿」の文字から効能云々の前に一歩引いた目で見てしまいがちですが、尿素は、無色~白色の結晶または結晶性の粉末で無臭です。

ヒトや肉食動物の尿の中に多く含まれている(ヒトの場合1.5~2.0%)ので、この名前が付きました。

ヒト(成人)ではその排出量は1日30gに達すると言われています。これほど大量に作られるのは、尿素が窒素化合物の代謝(体内での化学変化)の終着駅だからです。

動物はタンパク質をはじめとした窒素化合物を多く取り入れ、不要になれば分解して排泄します。窒素化合物の分解された最も単純な姿はアンモニアですが、これは有毒なため、私たちの身体はアンモニアを安全な尿素に変換して貯えておき、溜まったら捨てるという仕組みになっているのです。

肌の乾燥予防

そんな尿素がなぜ肌の乾燥対策に効果的なのかという理由は、尿素自体が肌の潤いを保つ性質を持っているからです。

これは「水素結合」の力によります。酸素や窒素にくっついた水素はプラスの電気を帯びています。反対に酸素原子はマイナスの電気を帯びているので、このふたつは互いに引き合います。これが水素結合です。尿素と水の分子は、それぞれの持つ結合サイトが水素結合を介してくっついて混じり合うことができます。このため皮膚に塗っておけば尿素が水分子をつかまえるため肌の乾燥を防ぐことができるのです。

また尿素は皮膚表面の余分な角質を除く働きもあります。角質を作るタンパク質の分子は互いに水素結合することでくっつき合っています。ここに尿素を加えると、タンパク同士の水素結合の間に割り込んでその構造を破壊し、溶かしてしまうのです。つまり尿素は潤いを保つだけでなく、肌をツルツルにする作用も合わせ持っているということになります。

尿素は私たちの肌に元々存在する保湿成分です。角質細胞ひとつひとつの中に含まれ、水分をつかまえておく役割を果たすNMF(天然保湿因子)の一種であり、少量で大量の水分を集める力があります。人間の持つ約70%の水分を角質層まで引き寄せるとともに、肌表面近くの水分までも取り込み、時間をかけて肌に潤いを与えます。そのため、水仕事で荒れた手をしっとりさせたり、角質化したかかとを柔らかくしたりと、肌の乾燥に効果的なのです。

一方、尿素は浸透性が高いことが特徴なだけに、乾燥が進んだ肌につけるとピリピリと刺激を感じることがあります。刺激がいつまでも続くようなら、化粧品が受け入れられないほど肌が弱っているということが考えられますので要注意です。