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代表的な衣類害虫

 

寒い季節、押入れやクローゼットにしまっておいた純毛の洋服や絹織物を取り出してみると、虫食いの穴が開いていたという経験をお持ちの方がいるかと思います。

そこで今回は、衣類を食害する衣類害虫をご紹介します。

 

四大害虫

衣類(繊維)を食害する害虫は数十種記載されており、数的には非常に多いです。

私たちの生活の中で最もなじみの深い種は、鞘翅目(しょうしもく:カブトムシのように硬い甲状の翅を持った虫の仲間)・カツオブシムシ科のヒメマルカツオブシムシ(姫丸鰹節虫)とヒメカツオブシムシ(姫鰹節虫)、鱗翅目(りんしもく:蛾・蝶の仲間)・ヒロズコガ科のイガ(衣蛾)とコイガ(小衣蛾)の4種です。

 

名前 形態 生態
sヒメマルカツオブシムシ

ヒメマルカツオブシムシ(姫丸鰹節虫)

幼虫(3~4mm)、黒褐色の毛が束状に生えている。

成虫(2~3mm)、楕円形で黒や黄色のまだらの模様がある。

卵は、孵化後8~10カ月の幼虫期があり、幼虫のまま越冬する。春から夏にかけて蛹、成虫となる。幼虫期に絹、羊毛を食害する。
sヒメカツオブシムシ

ヒメカツオブシムシ(姫鰹節虫)

幼虫(8mm以上)、赤褐色、黄褐色の毛が生えている。

成虫(3~5mm)、黒、黒褐色

卵は、10~15日で孵化、幼虫期間は258~640日。

幼虫期に動物繊維、革製品を食害する。

sイガ

ヒロズコガ科のイガ(衣蛾)

幼虫(7~8mm)、淡黄白色で頭部は褐色

成虫は、淡灰褐色で前翅には光沢があり3個の黒い斑点がある。

卵は、4~7日で孵化、幼虫期は40~55日

幼虫期に動植物性の繊維、羽毛を食害する。

sコイガ

ヒロズコガ科のコイガ(小衣蛾)

幼虫(8~10mm)、淡黄白色で頭部は褐色

成虫は、淡橙色で金属的な光沢があり、頭部にブロンズ色をした束が出ている。

卵は、夏季4~10日で孵化、幼虫期は30~35日で繊維の間に生息。秋に幼虫になった場合は越冬して翌春に蛹となる。

幼虫期に毛織、羽毛、羊毛、天然繊維を食害する。

※各虫の成長期間は、環境や餌の条件により大きく異なります。

 

衣類害虫の食害は、いずれも幼虫期でウール、カシミヤ、絹などの動物繊維でやわらかいものを好む傾向があります。

動物繊維以外に植物繊維も食害します。通常化学繊維は食害しませんが、食べこぼしや汗による汚れが残っていた場合は、食害を受けることがあります。

また、カツオブシムシの場合は、「鰹節虫」の字の通り鰹節などの乾燥食品も食害します。

 

防虫対策

次に大切なブランドのスーツ等食べられて、後悔する前にやっておく予防方法についてご説明します。

対策としては

 

クリーニングや洗濯により、汚れを落とし清潔にしておく。

衣類についている食べこぼしや汗などの汚れは、害虫たちにとって栄養源となり、被害にあう確立が高くなるので、1回しか着ていないようなセーターでも必ず洗濯し汚れを落としてから保管するようにしましょう。

またクリーニング後の衣類は、スチームアイロンなどの湿気を含んでいることがあるので、ビニール袋をはずし、湿気をとばしてから保管するようにしましょう。

 

室内や保管場所をよく清掃し、害虫が生存しにくい環境にする。

衣類ケースやクローゼットの中のホコリに害虫の卵が産み付けられていることがあるので、たえず清掃をして保管場所を清潔にしておくようにしましょう。

 

防虫剤を使用して、害虫を寄せ付けない、または殺す。

防虫剤を使用するときは、密閉した空間で適量を使用上の注意をよく読んでから使用しましょう。

 

現在発売されている、防虫剤は次の4種類に分類されます。

主成分 特  徴
ナフタリン 防虫効果が長い。パラジクロロベンゼンや樟脳を併用するとシミになることがある。
パラジクロロベンゼン 揮発性が高く、即効性がある。合成皮革製品は変色や変形することがある。ナフタリンや樟脳と併用するとしみになることがある。
エンペントリン 防虫剤特融の臭いがない。持続性がある。
樟脳(しょうのう) 自然な香りがし、防虫効果も穏やかで安定している。天然成分で古くからある防虫剤の一つ。パラジクロロベンゼンやナフタリンと併用するとシミになることがある。

 

防虫剤には、主成分別に、ナフタリン、パラジクロロベンゼン、エンペントリン、樟脳(しょうのう)の4つの種類があります。
パラジクロロベンゼンは、特有の刺激臭があり、衣類の防虫剤以外にトイレの防臭剤にも使われています。

動物実験では肝臓及び腎臓等への影響が指摘されている揮発性有機化合物のひとつで、シックハウス症候群の原因物質の一つにも挙げられ、厚生労働省では健康に生活する目安として室内濃度指針値240μg/m3(0.04ppm)を定めています。

エンペントリンは無臭で、衣類に臭いが移らないことから、よく利用されていますが、無臭だから必要以上に使用して薬品を吸いつづけても気づかず、健康被害が出る危険もあります。

 

防虫剤は衣類を害虫から守るためには、必要ですが使用方法や使用量を間違えると逆に衣類をダメにしてしまうだけでなく、健康被害の可能性も考えられます。特に小さなお子様がおられるご家庭では十分な注意が必要です。

 

春の温かい季節を迎え衣替えシーズンになりますと、害虫たちの動きも活発になりますので、冬物の衣類の保管には十分ご注意してください。