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夏の夜の憎い奴

 

夏の夜、私たちの眠りを妨げる憎いヤツ・・・ そう、蚊です。

蚊が吸血するのは、産卵に必要なたんぱく質確保のためで、血を吸うのは雌の蚊だけです。

雌の蚊は、まず動物の呼気に含まれる二酸化炭素を感知して標的に近づきます。

そして標的の筋肉で作られる乳酸や、血液中のアデノシン3リン酸などの物資に吸血衝動を刺激されるのです。

 

蚊に刺されやすい刺されにくいは、前述の要因が少なからず関係しています。

ただ、蚊の種類によって好き嫌いがあるらしく、しかも同じ種類でも嗜好の違いがあるので、残念ながらそれらの物質で蚊を一網打尽とゆうわけにはなかなかいかないようです。

 

あの痒みの原因は、蚊が刺した時に注入されてくる唾液です。

この唾液には血を固まるのを防ぐ酵素や、刺しても気づかれないように麻酔剤が入っていて、それが体内の免疫機構を刺激して痒みを引き起こします。

いままで蚊に多く刺された経験を持つ人は体内に免疫が出来ていて、刺されても炎症が出ないので気づかないとゆうこともあるのです。

それが、蚊に刺されやすい刺されにくいと感じる個人差の要因のひとつになっているのではないでしょうか?

 

発生してしまった蚊に対策を講じるより、蚊の発生源を叩いてしまったほうが良いようです。

蚊の発生源は主に雨水マスや側溝、防火用水やトイレの浄化槽など。水が溜まる場所に卵を産みつけ、二週間あまりで幼虫からサナギ、そして成虫になります。

日本の墓地には昔からよく蚊が発生します。花立や水を供するくぼみが絶好の発生源なのです。

今の都市生活で意外と多い発生源が、ガーデニングなどで使うプランターです。お花に水をやって、鉢受けに溜まった水にボウフラが発生するのです。

要はそういった水溜まりを排除してしまえば良いわけです。なるべく水溜まりを作らないように。トイレの浄水槽は密閉して蚊を入れさせないようにする。

プランターには十円玉を一枚(なるべく綺麗なの)を沈めてみましょう。銅イオンの濃度が高いと、ボウフラは死滅してしまうらしいのです。

 

蚊が媒介する病気には、マラリア、デング熱、日本脳炎などがあります。これらはそれぞれ媒介蚊が異なり、感染経路も様々ですが、研究が進み日本では減少傾向にあるようです。

しかし、安心は出来ません。海外輸送経路の確立や海外旅行者の増加により、海外からの感染が危惧されています。

ヨーロッパでは空港勤務者が飛行機に紛れ込んだ媒介蚊でマラリアになったり、手荷物にまぎれた媒介蚊が旅行者の家族にマラリアを感染させたと思われるケースもあります。

 

「千早ふる 卯月八日は吉日よ 神さけ虫を 成敗ぞする」

四月八日にこれを墨で書き、厠(トイレ)に貼ると毒虫を退けるまじないになるそうです。

昔から私たちを悩ませてきた憎き蚊。彼らとの攻防はまだ続くようです。

 

(参考文献:「蚊の博物誌」栗原 毅 著)