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電子線の二重スリット実験

 

電子顕微鏡では、物体を観察するために電子線を用いて原子も観察できるほどの高い分解能を誇ります。

ここでは、この電子線のある不思議な特性についてご紹介します。

最も美しい実験と呼ばれている「電子線の二重スリット実験」です。

実験方法

電子顕微鏡の電子銃から電子を所定間隔で1個ずつ発射していきます。

この電子を検出する平板の検出器の前には、2つのスリット配置しておき、スリットを通過し到達した電子を検出器で検出し輝点として位置を記録し表示するものです。

 

実験結果

実験を開始すると、表示モニター上のあちこちに電子の着弾点として明るい輝点が現れてきます。

ランダムな位置にやって来る電子を、こうして積算してゆくと一様な分布を示す表示になると思われるかも知れません。

しかし、実際には、大量の電子が積算されてゆくと、上下方向に干渉縞が現れてきます。

 

1個ずつ電子を発射し、各々の電子の間には関係性がないにも関わらず干渉縞が現れました。

電子は検出器で観測した時点で、常に一つの粒子として検出されますが、それが積算されると干渉縞を生じるのです。

 

粒子と波の二重性

電子顕微鏡には、1個の電子しか存在していないことを考えてください。

はたして、電子1個はどちらのスリットを通過したのでしょうか?

スリットを通過したときに、もう一つのスリットの存在をどうやって知ったのでしょうか?

 

この現象を理解するためには、まず電子は粒であるが波でもあることを理解する必要があります。

発射された電子は、波として二重スリットの両方を通過して、検出器に到達した時点で粒に縮退します。

これらの波は重ね合わせの状態(確率波)にあり、ハイゼンベルグの不確定原理により、その位置は不確定であり確率でしか表せない状態にあります。

そして、観測した時点で初めて、その位置が定まるのです。

しかし、このように理解しても、不思議な現象ですね。

 

実験の解説動画として、良い作品をご紹介します。こちらも是非ご覧ください。