食品添加物の表示ルール | 食品理化学分析 | お役立ち情報 | 株式会社 東邦微生物病研究所

カテゴリー

 
  このエントリーをはてなブックマークに追加
250-7
  LINEで送る
250-7
250-7 ノロウイルス検査のご用命は弊社に! 250-7 download access-map biginners_help campaign annai-5土曜日も営業対応しています。電話、E-Mailでお気軽にご相談ください。 技術的なお問合せには検査担当のスタッフが丁重にお答えします kyoninka-touroku

食品添加物の表示ルール

 

加工食品は、原則として使用したすべての添加物名を、容器包装の見やすい場所に記載することとされ、JAS法では、一括表示の原材料欄に、食品添加物以外の原材料と食品添加物に区分して、重量の割合の多い順に使用したすべての原材料を記載することになっています。

 

その具体的な表示方法として、必要な情報を分かりやすく表示するためのルールが確立されています。

 

また、表示が免除されているものとして、栄養強化の目的で使用されるもの(JAS法による個別の品質表示基準で表示義務のあるものは除く)、加工助剤及びキャリーオーバーがあります。

 

物質名で表示

食品添加物は、原則として物質名で表示することになっていますが、添加物の化学物質名では馴染みが無く分かりにくい場合があります。

例えば、ビタミンCの化学物質名は「L-アスコルビン酸」ですが、一般には、「ビタミンC」や「V.C」と表記した方が一般的です。
そこで、添加物の品名(名称及び別名)、簡略名及び類別名を定め、これらの名称を使用することとしています。

 簡略名・類別名一覧表は、食品衛生法施行規則「別表第1」、「既存添加物名簿」及び「食品衛生法に基づく添加物の表示等について(平成22年10月消食表第377号消費者庁次長通知)」に規定されています。

 

用途名を併記

保存料や甘味料など8種類の用途に使われるものは、消費者への情報として用途名も表示することになっています。

この場合は、「保存料(ソルビン酸K)」、「甘味料(ステビア)」など、用途名と物質名を表記します。

 

用途名を併記する添加物(食品衛生法施行規則別表第5)

1

甘味料

甘味料、人工甘味料又は合成甘味料

2

着色料

着色料又は合成着色料

3

保存料

保存料又は合成保存料

4

増粘剤
安定剤
ゲル化剤又は糊料

主として増粘の目的で使用される場合にあっては増粘剤又は糊料
主として安定の目的で使用される場合にあっては安定剤又は糊料
主としてゲル化の目的で使用する場合にあってはゲル化剤又は糊料

5

酸化防止剤

酸化防止剤

6

発色剤

発色剤

7

漂白剤

漂白剤

8

防かび剤又は防ばい剤

防かび剤又は防ばい剤

 

添加物の物質名自体に、「色」の語を含む場合は、着色料、「増粘」の語を含む場合は増粘剤又は糊料の用途名表示を省略することができます。

甘味料のうち、「アスパルテーム」においては、「L-フェニルアラニン化合物」である旨を併記します。

「既存添加物名簿収載品目リスト」及び「一般飲食物添加物品目リスト」の用途欄に増粘安定剤と記載された多糖類を複数で使用する場合は、「増粘多糖類」という簡略名が使用できます。この増粘多糖類を「増粘剤」として使用する場合は、用途名の「増粘剤」を省略することができます。

 

一括名で表示

 

添加物表示は原則として個々の物質名を表示しますが、次の14種類の用途で使用する場合には、使用の目的を表す「一括名」で表示することが認められています。

例えば、微量の物質を調合して作られる食品用香料は、配合した物質全てを表示するよりも、「香料」と表示した方が分かりやすいからです。

 

一括名で表示できる添加物(平成23年内閣府令第45号別表第5関係)

イーストフード

塩化アンモニウム、塩化マグネシウム、グルコン酸カリウムほか

ガムベース

エステルガム、グリセリン脂肪酸エステル、酢酸ビニル樹脂ほか

かんすい

炭酸カリウム(無水)、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムほか

苦味料

イソアルファー苦味酸、カフェイン(抽出物)、ホップ抽出物ほか

酵素

アガラーゼ、アクチニジン、アクロモペプチダーゼほか

光沢剤

オウリキュウリロウ、カルナウバロウ、カンデリラロウほか

香料又は合成香料

アセト酢酸エチル、アセトフェノンほか(及び天然香料)

酸味料

アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウムほか

軟化剤(チューインガム軟化剤)

グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール

調味料(その構成成分に応じて種類別を表示)
調味料(アミノ酸)、調味料(アミノ酸等)
調味料(核酸)、調味料(核酸等)
調味料(有機酸)、調味料(有機酸等)
調味料(無機塩)、調味料(無機塩等)

 

アミノ酸:L-アスパラギン酸ナトリウム、DL-アラニンほか
核酸:5'-イノシン酸二ナトリウム、5'-ウリジル酸二ナトリウムほか
有機酸:クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウムほか
無機塩:塩化カリウム、リン酸三カリウムほか

豆腐用凝固剤又は凝固剤

塩化カルシウム、塩化マグネシウム、グルコノデルタラクトンほか

乳化剤

グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルほか

水素イオン濃度調整剤又はpH調整剤

アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウムほか

膨脹剤、膨張剤、ベーキングパウダー、

ふくらし粉

アジピン酸、L-アスコルビン酸、塩化アンモニウムほか

 

表示の免除

栄養強化の目的で使用されるもの、加工助剤、キャリーオーバーに該当する添加物は表示が免除されます。

ただし、栄養強化の目的で使用した添加物でも、JAS法に基づく個別の品質表示基準で表示義務のあるものは表示が必要です。

 

<栄養強化の目的で使用されるもの>

栄養強化の目的で使用されるビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類については、表示が免除されます。ただし、同じ添加物でも、栄養強化の目的以外で使用する場合は、表示する必要があります。

例)L-アスコルビン酸を

栄養強化の目的で使用する場合→ 表示免除

酸化防止剤として使用する場合→ 「酸化防止剤(ビタミンC)」と表示

 

<加工助剤>

 食品の加工の際に添加されるもので次の3つに該当する場合は、表示が免除されます。

1

食品の完成前に除去されるもの
例)油脂製造時の抽出溶剤であるヘキサン

清酒の製造工程で、清酒中の不純物を吸着除去するために「活性炭」、後のろ過工程で除去

 

 

2

最終的に食品に通常含まれる成分と同じになり、かつ、その成分量を増加させるものではないもの
例)ビールの原料水の水質を調整するための炭酸マグネシウム

菓子などを袋に包装する際、酸化・カビ防止のために「二酸化炭素」や「窒素」を袋に封入

 

3

最終的に食品中にごくわずかな量しか存在せず、その食品に影響を及ぼさないもの
例)豆腐の製造工程中、大豆汁の消泡の目的で添加するシリコーン樹脂

 

<キャリーオーバー>

食品の原材料に使用された添加物は、原則として表示する必要があります。
しかし、食品の原材料の製造又は加工の過程で使用され、その食品の製造過程では使用されないもので、最終食品に効果を発揮することができる量より明らかに少ない場合は表示が免除されます。

ただし、添加物を含む原材料が原型のまま存在する場合や、着色料、甘味料等のように、添加物の効果が視覚、味覚等の五感に感知できる場合は、キャリーオーバーにはなりません。

例)

保存料の安息香酸を含むしょうゆでせんべいの味付けをした場合、この安息香酸は含有量が少なく、せんべいには効果を持たない。→ キャリーオーバーとなり、表示の必要はありません。

着色料を使ったメロンソースをメロンアイスに使用した場合、最終製品にも色としての効果が残る。→ キャリーオーバーとならず表示が必要です。

発色剤を使用したハムをポテトサラダに入れた場合、ハムは原型のまま存在している。→ キャリーオーバーとならず表示が必要です。

 

バラ売り食品への表示

店頭でバラ売りをする食品については、食品衛生法上の表示の義務がありません。

例外として、防かび剤として使用されるイマザリル、オルトフェニルフェノール、ジフェニル、チアベンダゾール及びフルジオキソニルと、甘味料のサッカリン及びサッカリンナトリウムについては、バラ売りであっても売り場に表示をしなければなりません。